散 歩 道  

このページでは、私たちが日頃ふらリ訪れのんびり過ごす、
有田の町のかくれた(!?)名所をレポートします。
「なるほど・・・」なんて、気軽にお楽しみください。


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vol.3 秋
”有田歴史民俗資料館” 「常設展」・・・一ノ瀬泰造さん写真展について。
                  企画展・・・『ある窯焼きさんのくらし
(11/19〜12/18)           

(11/7)

(11/19)
 11月も後半に入り、町はすっかり秋の装いを呈しています。夏には青々とした緑が爽やかさを誘った並木も、少しずつ赤や黄色に色づいてきて、「あ〜、もうすっかり秋なんだな〜」と、時の流れを知らせてくれているようです。
 さて、有田の町の紅葉スポット、私たちのおすすめする1ばんは、「有田歴史民俗資料館」の、裏庭・・・というのでしょうか? 資料館の手前駐車場に車を停め、歩いてゆくと、ハッとする眺めです。ガラス張りの資料館の窓にも美しく映る紅葉は、美しく、静かで、資料館へと続くほんの短い距離の石畳の散策が、とても楽しく感じるほど。(残念ながら今年の紅葉は遅れ気味ですが・・・。)
 資料館には、登り窯のミニチュアや、実際に使われていた焼き物作りの道具、焼き物作りの風景写真など、有田焼のすべてに関わる展示がされています。
               *         *         *
 ここで、昨年から資料館に常設されている、写真家、一ノ瀬泰造さんの写真展について少しご紹介したいと思います。写真家:一ノ瀬泰造さんは、1947年、佐賀県武雄市に生まれ、地元の高校卒業後、東京の大学へ進学しました。子どもの頃はたいへんやんちゃだったそうですが、高校時代からはどこかしっかりと人生について見つめたように変わり、進学する友達と一緒に勉強に励み、目標のために英語を一から教わりなおしたり、なんでもとことんがんばる人柄だったようです。大学在学中は、アマチュアとしてボクシングの写真を撮り続けていましたが、3年生のとき、学生紛争の激化により、講義を受けることができなくなり、武雄に帰郷しました。それからは、毎日有田へ通っては写真を撮る日々だったようです。写真の中には、当時の窯元の絵付け作業の様子などもあります。当時、窯元の仕事は外部へは知らされないようにという考えがあったため、絵付けの様子などを写真に収めることは考えられない大変難しいことだったのですが、泰造さんに交渉された窯元の主は、「とても断れる雰囲気ではなかった」と当時を振り返り告白されたそうです。泰造さんの情熱が感じられます。また、のちに泰造さんの”ボクシング”と”有田焼”の両方の写真を見た専門家の方は、「”有田焼”からは『動』、”ボクシング”からは『静』が感じられる」と
評したというように、(例えば、窯を炊く作業の激しさ、ボクサーが黙々とトレーニングをする様子など)表面だけからは捉えられない、物事の内面を観察し、それをカメラによって写し出す素晴らしい写真家だと思います。・・・その後は、映画、『地雷を踏んだらサヨウナラ』などで知られるように、戦場カメラマンとして活躍されました。誰よりも平和を求めたカメラマンの一人でした。一ノ瀬泰造さんに関しては、たくさんの書籍が出版されており、また、映画『TAIZO』では、その人となりがよく伺われます。その泰造さんの撮った”有田”が、資料館では9枚のパネルに展示されています。蒸気機関車(D51)、陶器市の様子、石切り場、子どもたち・・・。どれも物語の感じられる素敵な写真です。
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入館料・・・100円。ただし、企画展開催中は入館無料です。
        
企画展 『ある窯焼きさんのくらし』 ( 11/19〜12/18 )
         ・・・幕末から明治にかけて活躍した、窯焼きの暮らしについて、
         多くの資料が展示されています。古銭や爪楊枝入れのコレクション
         などなど、興味深い展示です。
               
                       2005.11.22

     散歩道(vol.1 マイセンの森) (vol.2 陶山神社) (vol.4 李 参平記念碑)(vol.5 九州陶磁文化館)
         (vol.6 有田でお花見)(vol.7 トンバイ塀)(vol.8 天童岩からの眺め)(vol.9 泉山の大銀杏)
         (vol.10 炎の博記念堂・歴史と文化の森公園)(vol.10 有田ダム)(vol.12 有田ポーセリンパーク)

         (vol.13 明星桜)(vol.14 里の秋)(vol.15 棚田風景とあじさい村)(vol.16 雛の町ある記)