散 歩 道  

このページでは、私たちが日頃ふらリ訪れのんびり過ごす、
有田の町のかくれた(!?)名所をレポートします。
「なるほど・・・」なんて、気軽にお楽しみください。


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vol.9 秋
”泉山の大銀杏(おおいちょう)”      
写真は、昨年のものです。 泉山磁石場
 さて、11月に入り、町の一部では、秋の催し、『秋の有田陶磁器まつり』も始まりました。
  この催しは、春の陶器市ほどの露店の賑わいはないのですが、ゆっくりと、有田の町を散策しながら、楽しいひと時を過ごしていただきたいという、町の願いの込められた催しです。
 この、散策コースにふさわしいのが、写真の、”大銀杏(おおいちょう)”。場所は、泉山という地区、有田本通りを武雄方面に進む方向、vol.3でご紹介した、”有田民俗資料館”の少し先、にあたるところになります。見事な枝ぶりで、高くそびえる大銀杏。葉が色づくと、金色に輝く葉たちが、秋晴れの青空を背景に見事に映え、やさしく見下ろしてくれているようです。大正15年10月20日、国の天然記念物に指定されました。高さ38メートル、推定樹齢はなんと1000年!だそうです。
 その近くには、有田の磁石場があります。17世紀初め頃、発見されたこの磁石により、日本で始めて、磁器が作られるようになりました。17世紀の終わり頃には、オランダ東インド会社との貿易により、有田焼はヨーロッパに輸出されるようになりました。(本来、東インド会社とは、中国の景徳鎮窯との間で取引が行われていたのですが、中国の内乱により、生産中止になった景徳鎮窯に代わり、それによく似た染付けの有田焼が注目されるようになったそうです。)そして、当時ヨーロッパでは、トルコから輸入されていたコーヒーも、有田焼の器と一緒に、エキゾティック、異国情緒あるものとして、有名になったそうです。
 磁石場の様子は、昨年、テレビ番組の、『所さんの目がテン!』でも紹介されたことがあります。その取材日が平成17年2月18日だったのですが、それから、9日後の27日、雨の後、磁石が大きく崩れていたところが発見され、町の話題となりました。21日には、ふわふわの雪景色の中、散歩の途中で、初めて磁石場を訪れ、美しい岩肌のその風景にたいへん感動しました。崩れる前の最後の姿を見れたのかと思うと、感慨深いものがあるのでした。
 いずれにしても、有田焼きに携わってきた先人の思いがいっぱいのこの磁石場を見ると、壮大な歴史と時間が思われ、この仕事を大切にしてゆこう、との思いがまた、強くなるのでした。

                             
   2006.11.5

         散歩道 (vol.1 マイセンの森) (vol.2 陶山神社) (vol.3 有田歴史民俗資料館)
         (vol.4 李参平記念碑)(vol.5 九州陶磁文化館)(vol.6 有田でお花見)(vol.7 トンバイ塀)

         (vol.8 天童岩からの眺め)(vol.10 炎の博記念堂・歴史と文化の森公園)(vol.10 有田ダム)

         (vol.12 有田ポーセリンパーク)(vol.13 明星桜)(vol.14 里の秋)(vol.15 棚田風景とあじさい村)   

         (vol.16 雛の町ある記)